10月30日と31日に、テンカウントでは秋のオープンスタジオを開催しました。準備も万端!でしたが、じわじわと天気予報が当たってしまい台風が直撃。実際は予報ほどひどくなかったけど、雨でちょっと残念。そんな台風のなか来てくださったお客さん、どうもありがとうございました。
ワークショップ“onpu+”には、みなさま楽しんで参加していただけたようでした。いくつか写真を載せてこうと思います!
一方、自由に描くっていうのも難しいよね、というお客さんの一言を聞き、ワークショップの目的の説明不足をふと感じたりもしました。
絵を見るとき、わたしたちの関心は絵の内容にあり、そのキャンバスが四角形であることってあまり意識していないと思います。それが最も目になじんでいる形式だからです。
円形の作品など矩形ではない場合、絵のオブジェ的な性質(立体の一部であるということ)が強まってくるように思います。例えば、祭壇画などもその例に挙げられると考えます。キャンバスの形態と絵の主題は、深く関わりあっています。
今回は「音符の形のキャンバス」という、ずいぶん意味に縛られた形をつくりました。音符は楽譜の知識や年齢に関わらず、広く知られた記号だろうと思います。その本質である音とは、見えないしさわれもしないもの。音符という記号を立体にしてキャンバスに見立てたとき、そこになにを描こう、何かイメージを描いてもらううちに、それぞれの人にとっての音のあり方みたいなものが表れてくるのでは、と考えました。
と、コンセプチュアルなことをいうのが怖くて説明不足になったのかと反省しております。ルールを破って記号を描く、ルールを破って五線譜に乗せるという遊び自体の魅力も感じて企画しました。いきあたりばったりですが、それぞれの人の知識や経験によってどう五線譜の中身が動くのか、担当自身興味がありました。たまに五線譜を見ると、こんなかたちになってたり。
大変楽しめたワークショップでした。機会があれば、また開催してみたいです。
テンカウントギャラリーには、返却のご希望のない音符たちを中心に、もうしばらく展示しておく予定です。通りがかったらちょっと眺めてみてくださいね!
記事 古橋